あぜりあ丸 最終航海 2014年11月18日(火)


 2014年11月18日(火)

 ついに静岡県下田市と利島、新島、式根島、神津島を結ぶ神新汽船の「あぜりあ丸」が最後の航海となった。
縁の下力持ちと言うべきか、伊豆諸島と本土を結ぶ船としては目立たない存在ではあるが、生鮮食品や雑貨などの貨物で、また、島から本土へ帰る手段として、島を大きく支えてきたことには間違いない。

 あぜりあ丸
  竣工1988年2月17日 
  就航1988年2月26日
  総トン数 480総トン
  全長 65,7m
  深さ 4,1m
  喫水 3,3m
  航海速力14,5ノット

就航から26年が経ち、代替わりとなったのだ。
新船はすでに完成しており「フェリーあぜりあ」という名で、12月18日(木)より、あぜりあ丸に代わって就航する。
それまで、貨客船「ゆり丸」が下田と島々を結ぶ。


「フェリーあぜりあ」の写真。 9月26日(金)、広島県尾道市内海造船にて進水式を行う。
 →詳細 東海汽船新船プロジェクト 「フェリーあぜりあ進水式!」


そんな、あぜりあ丸最終航海に乗船して記録をご覧ください!



時は遡り、2014年11月17日(月)。

あぜりあ丸の出航は朝9時20分。
自宅から向かうとほぼ始発となり、下田の到着もぎりぎりなため、熱海にて前泊をすることに。
都内での飲み会もあり、熱海に着いたのは23時過ぎ。


熱海の少し怪しいビジネスホテルに「ファンシービジネスホテル」宿泊。

24時頃にはお休みなさい。


2014年11月18日(火)

 朝5時45分に起床し、熱海駅6時30分の電車に乗る。


伊東で乗り換え、伊豆急下田行きへ乗車。
8時5分には伊豆急下田駅到着。駅から港まで歩いて20分ほど。


駅前のコンビニでお菓子やら買い込み、港へ向かう。


地図にちゃんと載っていて色々な意味で安心。


下田港の一角。
中央の奥あたりに神新汽船の発着場がある。

海沿いの道をいくと・・・

見えた・・・?




あの、真ん中のごちゃごちゃしたところにちょっとブリッジが見えるのが本日の主役「あぜりあ丸」だ。



8時43分。待合所に到着。
切符を買う。


ここで、買うのは「ワンデークルージング切符」という、
下田から乗って、島を巡り島に降りないで、下田に戻ってくる、
マニア御用達!? あぜりあ丸を7時間も堪能できる魔法のような切符である。
ちなみに6070円。

船酔いしやすい人が何も知らないでこれを使うと、死ににいくも同然なのでご注意を。
この日は最終日ということもあり、このワンデークルージング切符での乗船は12人。
他にも普通お客さんもちらほら。

ポストカードももらった。



乗船の時はこれを渡して乗船し、下船の時は切符の右隅を切り渡す。

出航は9時20分。
それまで、あぜりあ丸を陸から堪能する。
船首にファンネルマーク旗、船尾には日の丸が。


目をつぶってる/(^o^)\







そして、乗船。


取材の人、普通の会社員の人など。



ワイルド、フォークリフトを使いにタラップがはずされる。


下田港を定時に出航!
7時間クルーズの始まり!

今日は火曜日なので下田〜利島〜新島〜式根島〜神津島〜下田の順。
曜日によっては下田〜神津島〜式根島〜新島〜利島〜下田の順になる。
ちなみに、水曜日は運休日。


下田がすぐに離れていく。
目指すは利島。

体調も悪くなく、寝不足でもなく、順調な滑り出し。
風も気持ちいいし、揺れも少ないほうだ。


船のおっちゃんからポストカードを頂いた!



出航してすぐに見える伊豆の島々。
近いもんですよ。少し、雲ってかすんでるかなぁー。


記念写真タイム。
救命浮輪のように見えて、実は各島へと送る記念品だそうで。


利島が近づく。


11時3分。利島に着く。


簡単なセレモニー。浮き輪が贈られる。


11時8分 利島を出航。約5分の停泊。なんか、子供が多くいた印象。
利島からも数名乗ってきた。


利島を遠くに見る。


日の丸を掲げ進む。


新島が見えてきた。



朝は無かった信号旗「UW」の二字信号と。数の「1」の信号旗。
「UW」の二字信号の意味は「ご安航を祈る」。その後の「1」の旗は「UW」旗を示された船の返信の際の形。
「あなたの協力に感謝する。ご安航を祈る」の意味。

簡単に言うと2人が
「気をつけてな!」【UW旗】
「おう!お前も気をつけてな!」【UW1】って雰囲気。

さてさて、誰に「気をつけてな!」と言われるのでしょうか〜?


・・・居ましたー!

新島には4歳下の東海汽船「さるびあ丸」です。

新島に先に停泊していた、さるびあ丸から「UW」旗「気をつけてな!」とあぜりあ丸にメッセージが!


すれ違いの別れを惜しむ汽笛を是非お聞きください!
汽笛長音3回、感謝、お別れの時にしか聞けない、心に響く汽笛ですよ!




「じゃぁな!気をつけて行って来いよ!」
と、言わんばかりに、さるびあ丸は走っていきました。

最後のすれ違いを終えました。



新島に着岸後、簡単なセレモニー。
ここでも、あの浮き輪があぜりあ丸から島へと贈られる



多くの人と船を繋ぐ見送りの紙テープ。
その紙テープが全てちぎれたとき、新島とあぜりあ丸はもう物理的に繋がることは無いのだ。
そうしながらも、ぶちっ。ぶっち。ぶちっ。・・・紙テープが切れていき、最後は全て島民の手からテープが離される。。
あぜりあ丸は新島を離れ、式根島へと向かう。




あぜりあ丸には、式根島から贈られた寄せ書きが飾られていた。
さすが、式根島。気合が違う。



新島と式根島の距離は近い。すぐに、式根島の港が見えてきた。

すると、島から何か聞こえる。
ドン・・・ドン・・・ドン・・・ヤァ・・・ドンドコドコドン。





太鼓だ!大漁旗だ!


子供もいっぱい!


横断幕も!


車にもメッセージが!




そして、着岸



タラップまで花化粧!なんていう、おもてない精神!

そして、お決まりの・・・


浮き輪贈呈!



ここまでで、1番多くの人、紙テープでのお見送り。


式根島、出航!


式根島を離れ、最終寄港地、神津島へ向かう。
えぇ、私の実家神津島です!



神津島、見えてまいりましたー!


いつ見ても断崖絶壁やなぁー。
今日は、村とは反対側にある、多幸湾入港です。

村と反対側なので、人の集まりが悪いかなぁーと想像してしまう。



いつもどおりの天上山を眺め〜、


入港!


島人のお出迎え。


お決まりの浮輪贈呈式。

人はいるのだけれども、集まったりせず、
何かもやもやーっとしながら、式は終了。

浮き輪はどこへいくのだろうかー?


今日、googleのストリートビュー撮影する車が載せられて、一緒に下田に戻る事に。
最終航海で、googleの車を載せるとはなんて奇妙な運命なのだ!

新船になれば、このようなことをしなくても、車を積めるようになるので、
12月からは自走でどうぞー。

というより、新船になってから来ればよかったのではー(謎


タラップがはずされ、紙テープにてお見送り!


神津島さよーなら!後は下田に帰るのみ!

ここからは、船内散策!


船内に飾られた、式根島の保育園児の寄せ書き。


感謝状


エントランスホール


2等 赤い枕


特2等





1等 花毛布 テーブル クッション


自動販売機コーナー
酒がほとんど売切れになっていた!


フリーコーナー 電子レンジあり、コンセントあり、漫画あり!


案内所のマイク。きっと26年間握られて来たのだろう。


トイレにあるモップ洗い場
【裏の顔は、何千人もの嘔吐物を受け止めてきたあぜりあ丸の戦士である】


探検も終わり、下田への到着を待つのみに・・・。












島も夕陽に染まる。



下田に着く前に少し強めの雨が降った。

それが、引退するあぜりあ丸の涙だね、とか、他のお客さんと話しなんてしてたら、


 虹が迎えてくれた。



下田港に入ってきた。朝、出てから7時間程。
帰ってきたのだ。ワンデークルジーングがもう終わり迎える。
そうして、あぜりあ丸の伊豆諸島航路も終わる。


着岸の準備が進む。


港が近づいてきた。


そして、着岸。

終わり。

あぜりあ丸の仕事が終わったのである。




珍しい2ショット。







こうして、2014年11月18日のあぜりあ丸最終航海が終わった。
7時間のクルーズであるが、移り変わる景色、近くなる島、見送る島の人達、
おっちゃん達の話、島の人との出会いなど、とても充実した1日となった。

神新汽船のワンデークルーズは終わりません。
12月16日までの「ゆり丸」、それ以降の「フェリーあぜりあ」でワンデークルージングをしてみてはいかがですか?

新しい発見、新しい出会いなど、乗った人にしかわからない世界がお待ちしていますよ!

この後、電車に揺られ家に帰っていったのだった。


終わり


おまけ

今日、ワンデークル−ジング切符で乗った方にNo00999の人がいた。
これは、10年前以上から始まっているワンデークルージング切符の通し番号である。
No01000まで、千人目まで後1人!!


【色々な情報】
 新聞社やツイッターの情報をまとめてみました。

静岡放送のYOUTUBE



船内の動画


http://www.at-s.com/news/detail/1174139177.html
静岡新聞 NEWS
貨客船「あぜりあ丸」引退へ 下田ー伊豆諸島結び26年

下田市と伊豆諸島を結んでいた貨客船「あぜりあ丸」(480トン、旅客定員350人)が18日、26年間の航行を終えて引退する。県内と伊豆諸島を結ぶ唯一の足として、人々の交流や離島の生活を支えてきた。

 あぜりあ丸には現在、最後の就航に向け、学生時代に乗船したことがある中年夫婦や、愛好家たちが「乗り納め」に訪れている。

 「この船しか知らない。すべてを教わった船です」―。20年間乗船した船長の小林聡さん(45)は、感慨深げだ。黒潮の波を切って前進するあぜりあ丸は、揺れることで有名だった。装備が古いため、着岸もアンカーを打って船を移動させる昔ながらの方法だ。「他の人ではすぐには操縦できない」と小林船長。

 初就航から乗り組んでいる最古参の乗客係、石関利幹さん(54)は、今では廃れた「花毛布」の伝統を1等客室で守り続けている。

 「貝殻」や「流れ星」など毛布を折って“作品”に仕上げる。名物の一つになっていて、新就航する「フェリーあぜりあ」(495トン、同250人)でも続けるつもりだ。

 石関さんは「全国的に定期客船は減っているが、ゆったり旅ができる良さもある。ファンに応えたい」。
 市内の業者約50社でつくる、離島との経済交流の窓口「七島・下田経済交流会」の顧問、沢地弘造さん(69)は「母港の下田港に停泊するあぜりあ丸の姿は、長年風景の一つだった」と振り返る。

 東京からの航路もあるが、数時間で下田と離島を結ぶあぜりあ丸は、生鮮食料など離島からの注文に当日応じることができる。

 年間30日程度の欠航があるため、沢地さんは「島の人々のために、できるだけ欠航が無くなるようになったらいい」と新造船に期待を寄せる。

 「あぜりあ丸」に代わる「フェリーあぜりあ」は、9月下旬に広島県で進水式を終えた。車10台が積め、多様な観光客のニーズにも応えられるという。

◇あぜりあ丸
 人と貨物を積み、下田〜神津島〜式根島〜新島〜利島〜下田の航路を週6便運航する小型鋼船。離島航路ではフェリーが増えたため、船尾が丸い、いわゆる「巡洋艦船尾」を持つ貨客船は珍しく、根強いファンも多い。島と東海汽船(東京都)などでつくる第三セクター「神新汽船」が運行する。船名は、神津島で有名なツツジにちなむ。




伊豆新聞より アドレスhttp://izu-np.co.jp/shimoda/news/20141119iz1000000134000c.html

下田―伊豆諸島を最後の航海 神新汽船の貨客船「あぜりあ丸」 


■26年間ありがとう

下田市と伊豆諸島を26年間にわたって運航した神新汽船の貨客船「あぜりあ丸」(480トン、旅客定員316人)が18日、下田港から乗客18人を乗せて最後の航海を行った。岸壁で職員が手を振り別れを惜しんだ。立ち寄った島々でセレモニーが行われた。。新船の「フェリーあぜりあ」は12月18日に就航する予定。約1カ月間は「ゆり丸」が就航する。

 あぜりあ丸は週6日、下田港と神津島、式根島、新島、利島を結んでいる。26年間に推定26万人と貨物を運び、4島の住民生活や観光を支えてきた。

 神津島に住む梅田吉治さん(85)は「年に5、6回利用している。下田との航路はどうしても必要。観光がいいときは混んだね」と振り返った。神奈川県藤沢市に住む中村圭さん(25)は「神津島出身で何回か乗り、思い出がある。きょうは1周してくるつもり」と話し、仲間とともに「あぜりあ丸ありがとう」の文字と船の絵、伊豆半島、4島を染め抜いた布をかざした。

 下田営業所の大野茂樹所長(55)は「毎日見ているので感慨深い。自分の娘を嫁に出すような感じ」、田子内克樹船長(40)は「偶然最後の船長となった。最後まで安全航行を心掛けたい」と関係者は語った。

 「あぜりあ丸」は南太平洋のソロモン諸島に活躍の場を移す

 【写説】最終航海に向けて出港する「あぜりあ丸」=下田港


ツイッターより

@xx4400xxさんのツイート
あぜりあ丸は6:45頃、下田港から旅立ちました。もうここには戻ってこないのね(泣)


@tokaikisenさんのツイート
あぜりあ丸は、1988年から26年間にわたり皆様に見守られ、本日温かく見送られ無事に航海を終えることができ、深く感謝いたします。そして来月12/18には新造船フェリーあぜりあが就航いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます


@tanofunaさんのツイート
神新汽船「あぜりあ丸」のラストクルーズ、黄昏の下田入港直前、突然雨が降り出し虹のアーチに出迎えられました。26年間愛された証でしょうか。


神津島観光協会さんの画像 神津島出航!



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